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SHUKATSU — 終活・相続を考える

遺言書ガイド

遺言の種類・書き方・法的効力・費用の目安をまとめました。

対応年度:令和8年度(2026年度)最終更新:2026年8月20日

遺言書は、自分の財産を「誰に」「どれだけ」残すかを、自分の意思で決めておける唯一の手段です。遺言書がない場合、遺産は民法で定められた「法定相続分」にもとづいて分けられます(詳しくは法定相続シミュレーターをご覧ください)。遺言書には主に3つの方式があり、それぞれ特徴が異なります。

3つの方式の比較

自筆証書遺言

作成方法
遺言者本人が全文・日付・氏名を自書し押印(財産目録はパソコン作成・通帳コピー添付も可)
証人
不要
費用
無料(法務局保管制度を使う場合は3,900円)
保管
自分で保管、または法務局の保管制度を利用
検認
必要(法務局保管制度を利用した場合は不要)
注意点
方式不備で無効になったり、紛失・改ざんされたりするリスクがある(自宅保管の場合)

公正証書遺言

作成方法
遺言者が口述し、公証人が作成(署名は遺言者が行う)
証人
証人2名以上が必要
費用
財産額に応じて数万円程度(下表を参照)
保管
原本を公証役場で保管
検認
不要
注意点
方式不備で無効になるリスクがほぼない。証人を探す手間や費用がかかる

秘密証書遺言

作成方法
遺言者が作成(代筆・パソコンも可)し、封をして公証役場に持参
証人
証人2名以上が必要
費用
一律11,000円
保管
自分で保管
検認
必要
注意点
公証人は存在の証明のみで中身を確認しないため、方式不備で無効になるリスクが残る。紛失・改ざんのリスクもある

※ 「検認」とは、家庭裁判所が遺言書の状態を確認し、偽造・変造を防ぐための手続きです。検認を経ていない遺言書では、不動産の名義変更などの相続手続きができません。法的な効力自体は、3つの方式のどれを選んでも変わりません。

公正証書遺言の費用の目安

公正証書遺言の手数料は、相続させる財産の価額(目的の価額)に応じて決まります。財産を複数の相続人に分ける場合は、相続人ごとに手数料を計算して合計し、さらに全体の財産が1億円以下なら「遺言加算」13,000円が加わります。

目的の価額手数料
50万円以下3,000円
100万円以下5,000円
200万円以下7,000円
500万円以下13,000円
1,000万円以下20,000円
3,000万円以下26,000円
5,000万円以下33,000円
1億円以下49,000円

具体例:財産2,000万円をすべて1人の相続人に相続させる場合、目的の価額の区分は「1,000万円超3,000万円以下」で手数料26,000円、これに遺言加算13,000円を加えて、合計 39,000円が公証人手数料の目安になります(別途、必要書類の取得費用等がかかります)。

自筆証書遺言書保管制度

自筆証書遺言は、法務局(遺言書保管所)に預けることができます。手数料3,900円で、遺言書保管官が形式面の外形的なチェックを行ったうえで原本と画像データを長期間(原本は遺言者死亡後50年間、画像データは150年間)適正に保管してくれます。この制度を利用した場合、家庭裁判所の検認が不要になり、自宅保管の弱点(紛失・改ざん・発見されないリスク)を補えます。

遺言書を作っておいた方がよいケース

  • 子供がいない夫婦(配偶者だけでなく、亡くなった人の親や兄弟姉妹も法定相続人になるため)
  • 相続人同士の関係が良好でない、または疎遠な相続人がいる
  • 法定相続分とは異なる配分にしたい(特定の子に多く残したい、事業を継ぐ子に自社株を集中させたいなど)
  • 内縁のパートナーや、お世話になった人など、法定相続人ではない人に財産を残したい
  • 相続人の中に行方不明者や未成年者、認知症の人がいる(遺産分割協議が難航しやすい)
  • 再婚していて、前の配偶者との間に子供がいる

※ 制度・手数料は変更される場合があります。実際の遺言書作成にあたっては、公証役場や司法書士・弁護士など専門家にご相談ください。